門はいうまでもなく、園内への入口を示す部分である。

作庭するものにとっては、これからはじまるということを鑑賞者に示す部分であり、1鑑賞者にとってこれからはじまるものに対する興味や期待感が高められる部分である。鑑賞者は、この門によって心の準備をするわけである。


また、門は入口であるのと同時に出口でもある。園内から出るときに、この門があることで、いままでの気持ちを切り替え、次の行動につないでいくことにも役立っている。


《六義園》では、内庭大門が一番大きなものとしてあるが、その門にいたるまでに二つの門が備えられている。また、茶室にはそれぞれ門が設置されているため、門をかなり重視したつくりになっていることがわかる。

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