ほとんどの庭園には、水が何らかの形で取り入れられている。

それは、例えば「池」であり、「小川」であり、「滝」である。


このように水を取り入れることが多くあるのは、日本の蒸し暑い夏に対処するための工夫である。

川や池などから水を引き、庭園内に池や泉を作りその周辺に建物を配置した構成により、避暑の効果を作り出したのである。

さらに、日本の地形にもその理由があるといえる。高低差の激しい地形であるため、水の流れが速く、また滝も多くみられる。

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その風景に親しみ、魅力を感じているために、庭園内にそれを写し再現したのである。もちろん《六義園》でも中央部分に大きな池泉が配置され、水が流れる場所を何箇所か設けている。(註4)