池や泉のように土地を掘るものに対し、土を盛り上げて見晴らしのよい部分を作ることがある。

特に大きな敷地を持つ庭園では、全体を見渡せるような山を作る。これを「築山」という。築山より傾斜が緩やかなものは「野筋」といっている。

高所に上ることで、庭園の外の風景も見ることができる。外の風景を借りて庭園の風景の一部と見立てることを「借景」というが、築山を利用することで、この借景も利用しやすくなる。

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《六義園》では園内の一番高い築山として「藤代峠」がある。そのいただきを「富士見山」といい、かつては富士山を眺めることができたのであろう。